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Urban & Community  都市とコミュニティ
学生との関わりの中で考えたこと」

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西村 健司 / 1972年福岡県行橋市生まれ。
1996年西日本工業大学工学部建築学科卒業。都市計画コンサルタント事務所を経て、中心市街地活性化計画や住民参加のまちづくりに携わる。2006年3月西日本工業大学大学院工学研究科環境システム専攻を修了(工学修士)。現在は、北九州市や周辺地域でまちづくりアドバイザーとして地域住民の方々と共にまちの課題解決に向けた活動を行っている。
総務省地域人材ネット登録、西日本工業大学デザイン学部、情報デザイン学科、建築学科講師、一般社団法人コミュニティシンクタンク北九州理事、NPO法人まちネット人ネット九州理事、苅田まちづくりカレッジアドバイザー。

北九州市の地域まちづくりのアドバイザーを務めながら、現在、西日本工業大学デザイン学部、情報デザイン学科と建築学科で講師をしている。この項の初回として、学生との関わりの中で感じた今を簡単だが述べておきたい。
今年は、震災の影響もあり大学3年生は12月1日から就職活動が始まったのだが、例年より就職活動開始が遅く、就職活動の時間が短くなった事に対する不安を口にする学生も多く、学生の不安を取り除くために就職活動準備セミナーを開く大学も見かけた。先日、4年生向けの企業合同説明会を見学したが、非常に多くの学生が説明会に足を運び配布資料が不足するほどであった。就職内定率が6割を切っている現状を垣間見た気がする。説明会に来ている学生を見ると、企業を何社も回り熱心に説明を聞いている学生もいれば、壁際で学生同士で集まり企業説明を聞くことをせずただ立っているだけの学生もいる。後者の学生に話を聞くと就職活動に疲れた、無理に就職する必要はない、フリーターで何が悪いと言う意見がある。私が学生の頃に感じていた就職に対する考え方とはまったく違うものである。

学生の職業意識と職業理解度
現在大学1年生の授業を担当し、毎年最初の授業では必ず各学生の将来の夢を聞くことにしている。学生からはWEBデザインやグラフィックデザイン、インテリアデザイン、ゲームデザイン、プロダクトデザイン、漫画家や雑誌の編集者など多くの夢が語られる。しかし、地方には学生が目指す業種が見つかりにくいのもまた現実である。地元志向の強い学生も多くいるが、希望する就職先が地元では見つからず、東京や大阪など大都市圏で就職先を探す実態もある。中には地元に就職しなければならない事情を抱える学生もおり、夢を諦め異業種の就職へ方向転換して行く。

大学3年生になるとインターンシップ制度を活用し、多くの学生が職場体験をするが、1年生の頃から職場体験できれば、残りの学生生活をより有意義なものとすることができるものと感じる時がある。新卒学生の3年以内の離職率は約3割以上と言われ、そこには多くの要因があるが、その一つとして学生の職業理解度が上げられる。就職すれば自分のやりたいことをすぐにできると勘違いする学生も多く存在している。就職すると最初は雑用や先輩の下に就き様々な仕事を学ぶものだが、その行為を理解できない学生や社内でのコミュニケーションをうまく取ることが出来ず会社を辞めている実態もある。大学では就職担当や研究室の先生を中心にカウンセリングや就職指導、模擬面接など様々な取り組みをおこない学生が就職できるようにサポートしているが、離職した卒業生に対するサポートは積極的ではない。大学がそこまで面倒を見ないといけないのかという議論もあるが、再就職に必要な書類を大学に取りに来た学生に対し、カウンセリングなどをおこなう事により再就職を考えるきっかけづくりになると感じる。

これまでは大学が学生の就職に向けた活動を支援してきたが、これからは地元企業や大学外部の専門家、各種団体との協働が就職につながる鍵であり、学生の現状を理解し社会体験などによる学生の経験値を上げる支援こそ、次世代を担う優秀な人材を作るきっかけになるのではと強く感じる。

この項を書きつつ思い浮かんだのだが、様々なものが入組んだ都市の中の“彼ら”の生きる道である。
建築を学んだ学生は、就職する際に様々な選択肢があるのだが、建築関係の職につかない学生も多いのが現実である。

職業に対する意識が変わったのか
私の学生時代、建築学科で学ぶ学生のほとんどが建築関係に就職していた。当時の詳しいデータはないが、同期の就職先を見ても10人中9人は建築関係に就職していた。しかし、今の学生は建築関係に6割弱の就職と私の学生時代に比べその割合は低い。私の学生時代には、建築学科で学んだ学生は当然建築関係の仕事に就くという意識を4年間という時間の中で意識せずとも培ってきたものだが、今の学生はその意識が希薄になっているように感じる。
以前、私の恩師に建築学科を卒業したにも関わらず、建築関係の仕事に就かない学生が増えたのは何故かと質問したことがある。恩師からは、就職や職業への考え方が私の学生時代とは違うと指摘された。様々な指摘があったが、その中で特に印象に残ったのは今の学生は就職することがゴールと考える傾向が強い、だから建築関係以外に方向転換する学生も多いとの指摘であった。私が大学を卒業する際、就職して10年後の自分を想像しながら仕事をしなさいとアドバイスを良く受けた。恩師に私の学生時代の頃の様に今の学生にアドバイスしないのかと再度質問してみた。今の学生に10年後の話をしても就職がゴールだから理解してもらえないんだよと笑いながら答えたのが印象的だった。

建築学科で学んだ知識を活かし建築関係に就職したいと考える学生も多いが、バブル期以降は景気の低迷により業界全体が不安定になっているのも事実である。特に地方の建設会社などは生き残りをかけて激しい競争をしている。そのような中で、建設関係の仕事について良いものなのかと考える学生がいるのもまた現実である。
先日ある建設会社の社長から、知識は就職していくらでも身につけることはできるが性格を変えることは難しい、最近の学生は知識はあるが線が細いから、欲しい学生がなかなか見つからないとの話があった。これもまた現実であるが、学生の職業に対する意識の変化があるのも事実であるし、経営者側の望む人材とのマッチングがなかなかうまくいかないのも事実である。それ以上に社会的な変化も大きく建設関係に就職することを躊躇させる要因となっているのではと感じる。
建築関係の仕事をしなくても建築学科で学んだ事は他の業界でも様々な場面で活用できる。建築学科で学んだ事を様々な場面で活かし新たなものを発想してもらいたいと願う。
次は、まちづくりについて少し述べたい。まちづくりの現場には学生が活躍できる場が多くあり、学生の社会への関わりと活かし方について考えてみたい。













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